認知行動療法

認知行動療法

認知行動療法とは

認知行動療法とは新しい考え方や行動のパターンを取り入れ、問題状況の解決や改善を目指していく心理療法です。

困りごとが起こる場面について、考え方「認知」とふるまい方「行動」に注目して問題解決に向けたスキル習得を目指していきます。

特徴がいくつかあり、その一つにカウンセリングが構造化されていることが挙げられます。

対象となる問題も幅広く、精神医学的な問題、心理学的な問題など幅広い対象に対する効果が示されています。

カウンセリングを通して必要なスキルを学び、再発防止に向けてセルフケアできるようになることが、一つのゴールになります。

認知行動療法の流れ

認知行動療法のカウンセリングでは、はじめに困りごとを丁寧に聞き取りしていきます。

ある状況における「認知」、「行動」、「気分・感情」「身体反応」に整理して、問題が起こっている状況の理解をしていきます。

そこから浮き彫りになる考え方のクセや行動のパターンを変えやすいところから、できる範囲で解決に向けた取り組みを行っていきます。

特徴

いくつかある特徴として、カウンセリングが構造化されていることをお伝えしました。

認知行動療法ではその日に話し合う話題を最初に取り決めすることが大きな特徴になります。

時間には限りがあるので、クライエントがもっともお話がしたいことに焦点を当てて進めていきます。

対象となる問題

認知行動療法では、1977年に最初の効果研究が示されて以降、幅広くその効果を検証され続けています。

研究の結果、下記のような問題に対して介入効果が高いと言われています。

・不安症(社交不安、○○恐怖、パニック症など)

・依存症(たばこ、酒、ギャンブル、ダイエット、ゲームなど)

・対人関係(家族、職場、友人、恋人)

・強迫症(確認、汚染、加害、縁起)

・ひきこもり(不登校、精神疾患障害など)

・うつ(活動できない、抑うつ気分、自責、グルグル思考)

・適応障害(仕事、家庭)

・目標達成(試験合格、会社の業績、趣味)

・健康(精神疾患、精神障害、生活習慣など)

技法(スキル)

認知行動療法にはたくさんの技法があります。

考え方に対する代表的な技法として認知再構成法があります。これは他の考え方を取り入れることや視点を広げるようになる技法です。

行動に対する代表的な技法には問題解決法があります。これは問題解決に向けて考えを整えて行動実験と呼ばれるチャレンジを行う技法です。

これ以外にも認知行動療法にはたくさんの技法があります。自分に合った技法を選択することが大切で、選択肢が多いのも魅力的です。

まとめ

認知行動療法は心の困りごとを「考え方」「行動」の変えやすい方から、自分のできる範囲で取り組んでいきます。

カウンセリングが構造化されていて、話し合う話題を決めておくことでカウンセリングの時間がより有意義になります。対象となる問題も幅広く、ほとんどの心の困りごとに対して対応できそうです。

認知行動療法のカウンセリングで問題解決を目指し、再発防止に向けてセルフケアができるようになることは、クライエントがより良い生活を送るのにとても大切だと思います。